撮影シーン

【初心者向け】一眼カメラを使った紅葉の撮影ポイント3選

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秋の風景写真で絶対に狙いに行きたい被写体といえば紅葉ですよね。
オレンジや黄色の美しいコントラストは見ているだけでも心を暖かくしてくれます。
そんな紅葉を撮ろうと思って一眼カメラを買ったけど、肉眼で見たような色鮮やかな写真が撮れずに悩んでいないでしょうか。
紅葉は天気や光の当たり方で発色が異なるので、光の捉え方や露出の知識を持っているだけで写真の仕上がりが大きく変わります。
この記事では、紅葉をより綺麗に撮るために意識しておくといいポイントを3つご紹介いたします。
このポイントを押さえて撮影すれば、人に見せたくなるような紅葉の写真を撮れるようになるので、ぜひ最後までご覧ください。

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露出は基本マイナス補正

”露出”という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
露出は写真の明るさのことで、見た目を明るくすることを「プラス補正」、逆に暗くすることを「マイナス補正」と言います。
スマートフォンや一眼カメラにも露出を補正する機能はついており、「+1」や「ー1」などと明るさを調整することができます。
紅葉の写真を撮影するときには、天候や光の当たる向きによって”露出”を調整することで見た目に近い綺麗な色に仕上げることができます。
広い紅葉風景や朝や夕方の時間帯、曇天や雨天などの場合はマイナス補正をすることで紅葉の深みを引き出すことができます。
撮影後に写真を補正する場合には、ハイライトを下げたり、周辺の露光量を下げる(スマートフォンの場合は「ブリリアンス」で調整します)と紅葉の色が引き締まって見える効果があります。

ほとんどの紅葉の写真は露出を±0かマイナス気味に撮影するといいですが、逆にプラス補正が効果的な場合もあります。
葉の裏側から逆光で撮影するようなシーンではプラス補正をすることで透明感のある爽やかな写真に仕上げることができます。
背景が明るくなりすぎない程度に露出を上げると、黒っぽく写っていた紅葉が明るく透明感のある印象になります。

天気や光の向きで撮り方を変える

紅葉に限らず、風景写真で最も重要視するポイントが天気や光です。
晴れた日の撮影は気分もよく最高ですが、紅葉は曇や雨でも撮り方によっては十分に楽しむことができるのも魅力です。
晴天時には、紅葉の色鮮やかさを強調するのに最適ですが、曇りや雨での撮影は露出を落として撮影することで深みのある写真に仕上げることができます。

晴天時の撮影のポイント

青天時には、被写体にできる影を意識することで写真に立体感を持たせることができます。
山など広範囲で撮影する場合には、被写体に対して横から光が当たる”斜光”で撮影すると、適度な影ができて立体感を出すことができます。
青空と絡めて撮影する場合には、被写体に対して前から光が当たる”順光”で撮影することで、紅葉と青空がより鮮やかな写真にすることがきます。

被写体に対して後ろから光が当たる逆光で撮影する場合は、紅葉の葉っぱなどをクローズアップして撮影するとより透明感のある写真に仕上がります。
風景写真は基本的に全景をくっきりさせて撮るので、f値を8〜11くらいで撮ることが多いですが、写真のように一枚の葉っぱにフォーカスしてボケ感を出した写真を撮りたい場合はf値を2〜4くらいに設定して撮影すると効果的です。

曇天や雨天時のポイント

曇天や雨天の場合、背景に曇り空を入れてしまうと彩度が低く、メリハリのない写真になりがちです。
この場合、カメラの角度や焦点距離を変えて背景に空が映り込まないように撮影するのがポイントです。
また、露出を下げて撮影することで、深みある写真に仕上がります。

雨天の場合には湿った葉っぱにより紅葉の色を引き立てる効果もあるので、雨の日には葉っぱのクローズアップや落ち葉の写真を使って撮影してみるのもポイントです。

PLフィルターを使う

PLフィルター

引用:KENKO・TOKINA

写真の印象をよくする最も簡単な方法は、PLフィルターを使って撮影することです。
PLフィルターは紅葉に限らず、風景写真全般で広く活用できるので、風景を撮る方であれば持っていて損はないアイテムの一つになります。

PLフィルターとは、レンズの先端に取り付ける半透明のフィルターです。
このPLフィルターをつけると、光の反射率を抑えることができるため、葉っぱの色をより鮮やかに、空の色をより青く写すことができるほか、水面やガラスによる反射を抑える効果もあります。

PLフィルターの使い方

最も多く使われているPLフィルターが円偏光フィルターと呼ばれる「C-PLフィルター」です。
使い方は、保護レンスと同じように、レンズの径と同じPLフィルターをレンズ先端に回して取り付けます。PLフィルターは二層構造になっていて、外側の1枚はレンズに取り付けた後も回転する仕組みになっています。
先端のフィルターを回転させると、反射率の効果を変えることができるので、ファインダーや背面ディスプレイを覗いて効果を確かめながら使用します。

PLフィルターの使い方

引用:KENKO・TOKINA

PLフィルターの注意点

最も使いやすくて多くの人が使用しているPLフィルターは、レンズの先端に回して取り付けるタイプですが、レンズの径が異なると取り付けることができません。
購入する前に、使用したいレンズとの径が同じかどうかをよく確認しましょう。
レンズを何本か持っている人は、レンズを購入する際にもフィルターを買い足さなくて済むように統一していることもあります。(フルサイズの一眼カメラだとフィルター径67mmを使用していることが多いです)

また、PLフィルターを使用すると写真が少し暗くなります。
先ほどの露出の話でいうと、−1くらいのマイナス補正があるので、オート撮影している場合はf値やISO感度が変わっている可能性があるので注意が必要です。

まとめ

紅葉を撮影するときには、露出、光の当たり方、PLフィルターの使用を意識しましょう。

露出の考え方は、基本はマイナス補正を心がけて紅葉の深みのある色合いを引き出すようにして、透明感のある鮮やかな写真にしたい場合は逆光で撮影しプラス補正をかけましょう。

晴天の場合は、順光、遮光、逆光で綺麗に見せるポイントが異なるので、光がどこから当たっているのかをよく確認します。
曇天や雨天の場合は、基本的には空を背景にせずに撮影します。雨天であれば湿った葉っぱなどをアップで撮影したり、落ち葉を撮影したりすると印象的な写真になります。

紅葉に限らず、風景写真ではPLフィルターを使って葉っぱや空の色をより鮮やかにすることができるので、使用するレンズの径に合わせたC-PLフィルターを付けて撮影するとさらに写真の仕上がりが良くなります。

このほかにも、紅葉の写真では構図や色味のプリセットなど工夫次第で写真の完成度が高くなりますが、まずはこれらのポイントを押さえて撮影するように意識してみるといいでしょう。
写真の編集ができる方は、撮影後に仕上がりを調整するのもいいと思います。

今回の記事がみなさまが写真を楽しむためのお役に立てれば嬉しく思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。

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