カメラ・レンズ撮影シーン

【一眼カメラ初心者向け】玉ボケが綺麗なイルミネーションの撮影方法とおすすめレンズを紹介

カメラ・レンズ

12月に入ってから一気に気温が低くなって、冬本番という感じがしてきました。
クリスマスが近づくこの時期に写真を撮りたくなるのは、やっぱりイルミネーションですよね。
明るく輝く光に包まれると、見ているだけで幸せな気分になります。

しかし、いざイルミネーションを撮ってみるとうまく玉ボケが出なかったり、人の顔が真っ暗になってしまったという経験はないでしょうか。綺麗な玉ボケを写したり、イルミネーションで人物を綺麗に撮るには少しのコツとそれに合ったレンズが必要になります。

今回の記事では、一眼カメラを使った綺麗な玉ボケのイルミネーションを撮影するポイントを3つと、人を撮影するポートレートで意識するポイントを1つご紹介します。
また、玉ボケイルミネーションとポートレート撮影に適したおすすめのレンズをレンズマウント(カメラメーカー)ごとにご紹介します。
この記事を読んでいたでければ、玉ボケのイルミネーションとポートレートの組み合わせでシェアしたくなるような素敵な写真を撮れるようになるので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いている私は、カメラ歴10年以上、フォトマスター検定試験1級の資格を取得しているYOSHIです。
初心者の方がカメラを手にして写真を楽しむことができるように、カメラやレンズの話、撮影スキルなどについて紹介しています。
また、私のブログではコンデジや一眼カメラを買おうか迷っている人が、自分にはどんなカメラやレンズが合うのかという質問にお答えしていますので、気になる方はお問い合わせページからご連絡ください。

スポンサーリンク

玉ボケのイルミネーションを撮影するポイント

背景を大きくぼかすためには、①F値を下げる、②望遠で撮影する、③被写体と背景の距離を離すという3つのポイントを組み合わせることが重要です。
玉ボケを作るためには、このボカしの技術に加えて背景に光源(ライト)を持ってくるだけで簡単に撮影することができます。
①と②はレンズが交換できる一眼カメラが有利ですが、③はスマートフォンでもできる技術なので、チャレンジしてみてください。

F値を下げる

F値というのは、レンズの中にある「絞り」と呼ばれる光を通すための穴の大きさを数値化したものをいいます。
F値を下げるほど、穴の径が大きくなり、短い時間で多く光を取り込むことができるため、イルミネーションなど暗いシーンでも手ブレが発生しにくくなるというメリットがあります。
また、F値を変えることで背景のボケ量をコントロールすることができ、F値が低いほど背景が大きくボケるようになります。

F値をどこまで下げることができるかはレンズによって異なります。
一般的には、画角が変えられるズームレンズよりも、画角が固定された単焦点レンズの方がF値を低く設定できることが多いです。

F値を下げるためには、撮影モードを「絞り優先モード(AまたはAv)」にします。
カメラのコントロールダイヤルや方向ボタンでf値を一番低い数値に合わせます。
絞り優先モードにしておけば、F値は自分で決めて、そのほかのシャッタースピードやISO感度といった明るさを決めるための設定はカメラが自動で行ってくれるので便利です。
(シャッタースピードが1/100秒よりも早くなるとフリッカー現象が発生するので注意しましょう)

絞り優先モードの操作方法

引用:canon

望遠で撮影する

背景が大きくボケた写真にするためには、望遠で撮影するのが効果的です。
今使っているレンズが望遠で撮影できるかどうかは焦点距離を見ることで判断できます。
焦点距離とは、レンズの中心からカメラ内で光を受け取る場所(イメージセンサー)までの距離のことで、この焦点距離が長いほど望遠側になります。
一般的には、焦点距離が70mm以上で中望遠、85m以上を望遠と区分し、24mm以下を広角と区分します。
F値が同じの場合、広い範囲で撮影できる「広角側」よりもズームをかけた「望遠側」で撮影した方が背景が大きくボケます
ズームレンズを使っている人は、なるべくズームをかけた状態(望遠)で撮影するように意識してみましょう。

また、ポートレート(人物撮影)では50mmから90mmくらいの焦点距離を使うことが多いので、玉ボケを狙った写真だけでなく、ポートレート撮影もしたい方は、このあたりの焦点距離で撮影できる単焦点レンズがあると、モデルも引き立ち背景も綺麗にボケる写真に仕上がります。

被写体と背景の距離を離す

メインとなる被写体(ピントが合っているところ)の近くに光源(イルミネーションのライト)がある場合は、ピントが合う位置が近いので、玉ボケを作りにくいです。
この場合は、メインの被写体を背景となる光源の距離を離すことで、玉ボケを作りやすくなります。
例えば、ポートレート撮影の場合は、モデルさんに背景となるイルミネーションの近くに立ってもらうのではなく、少し前に出てきてもらう(カメラに近づいてもらう)ことで、背景から距離を離して玉ボケを作ることができます。

ポートレート撮影は近くにある明かりを利用する

暗い場所でポートレート撮影をしていると、モデルさんの顔が暗くなってしまったという経験はないでしょうか。
これは、イルミネーションなどの光源の手前にモデルさんがいる場合に起こりやすく、カメラが背景のイルミネーションに明るさの基準(露出)を合わせてしまうためシルエットのような写真になってしまうことが原因になります。

せっかく背景のイルミネーションが綺麗な玉ボケになっても、肝心のモデルさんが表情が暗いと勿体無い写真になってしまいます。
そんな時は、近くにある明るいものをモデルさんを照らす照明として利用するのが効果的です。
例えば、街頭、ショーウィンドウ、自動販売機の近くなど明るい場所にモデルさんに立ってもらうことです。
このほかにも、撮影するカメラマンとモデルさんがイルミネーションを挟んで撮影するという方法もあります。
有効な照明がない場合には、モデルさんに照明に使えそうな小物を持ってもらったり、LEDライトで照らすなどといった方法もあります。

カメラの設定がオートになっている場合、フラッシュ撮影する場合がありますが、この方法だとモデルさんの顔の表情がキツくなってしまったり、背景のイルミネーションが暗くなってしまうというデメリットが強くなってしまうので注意しましょう。

玉ボケイルミネーションとポートレート撮影に適したおすすめのレンズ5選

一眼カメラを始めたばかりの方は、カメラと一緒に購入したキットレンズで撮影されている方が大半ではないでしょうか。
キットレンズでも、カメラとレンズの性能はスマートフォンに比べて高いため十分綺麗に撮影することができますが、撮影に慣れてきた方の中には、もっと背景をボカした写真を撮りたくなって、ステップアップとして新しいレンズを検討している方もいらっしゃると思います。

結論からいうと、玉ボケイルミネーションやポートレート撮影には単焦点の中望遠レンズがおすすめです。
一般的に画角が変えられるズームレンズよりも、画角が固定された単焦点レンズの方が、F値を低く設定できるほか、画質がいい、値段が安いなどのメリットがあります。
そのため、撮影シーンを限定するのであれば単焦点レンズの方が予算を抑えつつハイクオリティな写真を撮ることができます。

では、ここからは玉ボケのルミネーション撮影やポートレート撮影に向いていて、かつ初心者の方におすすめできるレンズをレンズマウント(カメラメーカー)ごとにご紹介します。

SONY FE 85mm F1.8

引用:SONY

こちらのレンズは、SONYのフルサイズミラーレス一眼カメラα7シリーズ用のEマウントレンズです。
単焦点レンズで焦点距離が85mmという望遠撮影ができるため、ポートレート撮影に最適で、開放F値(いちばんF値を下げることができる設定値)が1.8と低いため、背景を綺麗にぼかすことができます。
私自身もこのレンズを使っており、望遠と開放F値が低いことで、滑らかなボケ感のあるポートレート写真を楽しむことができます。
APS-C機で使用する場合は、焦点距離が約130mmの望遠撮影をすることができます。
価格は、約57,000円とコストパフォーマンスも良いため、ポートレート用に一本持っておきたいレンズです。

CANON  RF 50mm F1.8 STM

引用:CANON 

こちらのレンズは、CANONのフルサイズミラーレス一眼カメラEOS Rシリーズ用のRFマウントレンズです。
焦点距離は50mmで見た目に近い画角で撮影することができます。
ポートレート用としては焦点距離が短めですが、スナップ撮影やテーブルフォトなど使い勝手がいいのも特徴です。
開放F値が1.8とレンズ内手ぶれ補正が付いているため、夜間の撮影でも安心して使うことができます。
レンズ自体が軽くて小さいため、傾向性に優れており、価格も約28,000円と安いため、単焦点レンズの最初の一本として持っておいても損はないレンズです。

NIKON Z 85mm f1.8/S

引用:NIKON

このレンズはNIKONのフルサイズミラーレス一眼カメラZシリーズ用のZマウントレンズです。
焦点距離は85mmとポートレート撮影に最適で、開放F値も1.8と低く、ピントがあっている場所はシャープな画像になり、背景は滑らかで自然にボケてくれます。
玉ボケも色濃く綺麗に出るため、イルミネーション撮影にも向いているレンズです。
価格は、約103,000円と高額なため初心者には手を出しづらいところです。
純正レンズは高いと感じる方は、サードパーディ製のレンズVILTROX 85mm F1.8 STM ED IFを試してみてもいいかもしれません。値段が純正の半値近くであるにも関わらず、写りがよく玉ボケについては純正よりも綺麗な印象があります。

LUMIX S 85mm F1.8

引用:Panasonic

このレンズは、LUMIXのフルサイズミラーレス一眼カメラSシリーズ用のライカLマウントレンズです。
焦点距離は85mmとポートレート撮影に最適で、開放F値も1.8と低く、美しいボケ味と鮮明な描写力が特徴です。
玉ボケについては、中心部は真円に近い形ですが、周辺に行くほど潰れた感じになるため、気になるようならF値を少しあげると改善すると思います。
LUMIXの単焦点レンズは、f1.8で統一したラインナップがあり、18mm、24mm、35mm、50mm、85mmとそれぞれ操作性やフィルター径(67mm)が統一されているので、これから単焦点をいくつか揃えていきたいと考えている方にはおすすめのレンズになります。
価格は、約73,000円となっています。

SIGMA 56mm F1.4 DC DN「富士フィルム用」

引用:SIGMA

このレンズは、FUJIFILMのAPS-Cミラーレス一眼カメラ用のXマウントレンズです。
焦点距離は56mmとなりますが、APS-Cセンサーで使用するため、見た目の画角(35mm換算)は約85mmとなります。
開放F値は1.4と明るく、純正レンズと比較しても遜色がないくらい背景もしっかりとボケていて、かつ描写性能が高いのが特徴です。
価格は、約42,000円と純正レンズの半値近い価格で購入することができるので、コスパに優れたレンズとなっています。

まとめ

玉ボケのあるイルミネーションの写真を撮るためにはF値を低くして、望遠で撮影すること、被写体と背景の距離を開けることで撮影することができます。
よりボケ量を増やしたり、写真の中央だけでなく周辺部まで新円に近い玉ボケを求める場合は、単焦点の開放F値が低いレンズを選ぶといいでしょう。

イルミネーションとポートレートを組み合わせる場合は、街頭、自動販売機、イルミネーションなど周辺の光源になるものを使って被写体の顔にライトが当たるように立つ場所を工夫するだけで自然な印象の写真に仕上がります。

玉ボケのイルミネーションとポートレートを組み合わせた写真はとても幻想的で見る人を魅了する写真になります。
これ機にいろんなスポットでイルミネーションポートレートを試してみてください。

この記事が、皆さんのカメラ技術の向上と素敵な写真を撮るためのお役に立てれば嬉しく思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました