一眼カメラの魅力は何と言ってもレンズを交換して撮りたい写真を表現できることですよね。
しかし、どのレンズでも自由に交換して使えるかというとそうではありません。メーカーごとにレンズマウントという規格が決まっていて、カメラと合わないことがあります。
読者の方の中には、レンズマウントの種類が多過ぎて、どのレンズがどのカメラに合うのか分からないと悩んでいる方や、もっとレンズマウントを意識してカメラを選んでおけばよかったと後悔したことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
カメラを買い替えるときにも、レンズマウントが違うとこれまで集めたレンズを泣く泣く処分しなければならないことがあります。
こうした悩みや後悔をなくして、納得した買い物ができるように各メーカーのレンズマウントの特徴と選び方について解説していきます。
結論からお伝えしておくと、レンズマウント選びで重要なポイントは次の3点です。
- カメラメーカー別だけでなく、ミラーレス用と一眼レフ用でも分かれている
- メーカー純正、サードパーティなど、豊富に取り揃えられたレンズマウントを選ぶ
- マウントアダプターを使えば一眼レフ用レンズをミラーレスのカメラに取り付けることができる
以上の3点を理解することで、撮りたい写真に対して最適なカメラとレンズの組み合わせを考えることができ、無駄がなく、コストを抑えた買い物ができるので最後まで読んでください。
この記事を書いている私は、カメラ歴10年以上、フォトマスター検定試験1級の資格を取得しているYOSHIです。初心者の方がカメラを手にして写真を楽しむことができるように、カメラやレンズの話、撮影スキルなどについて紹介しています。
また、私のブログでは一眼カメラを買おうか迷っている人が、自分にはどんなカメラやレンズが合うのかという質問にお答えしていますので、気になる方はお問い合わせページからご連絡ください。
レンズマウントとは
レンズマウントとは、カメラとレンズの接合部分の規格で、レンズマウントの種類ごとに内径や電子接点の位置が異なるため、使っているカメラを買い替える際にはレンズも合わせて買い替えなければなりません。
レンズを選ぶ際には、自分の使っているカメラがどのレンズマウントに対応しているかを確認しておく必要があります。
メーカーが同じでもミラーレス一眼と一眼レフとでレンズマウントが異なるため、間違えて購入すると無駄な出費となりますので、よく調べてから購入しましょう。
例えば、Canonの一眼カメラを持っていて、新しく標準レンズを買いたいと思った場合は、カメラに対応しているマウントを調べます。
購入を検討しているカメラをミラーレス一眼の「EOS R6」とすると、Canonのホームページには「RFマウント」という表示がされています。
つまり、このカメラは「RPマウントのレンズ」に対応しているので、RFレンズのラインナップから選ぶこととなります。
基本は同じRFマウントのレンズから選ぶのですが、RFマウントはレンズのラインナップが少なく、値段も高価な物が多いため買うのをためらう方もいるのではないでしょうか。
そんな時は、レンズアダプターを使用することで、一眼レフ用のEFレンズも使えるようになります。
そのため、これまで一眼レフカメラを使用していてEFレンズをたくさん持っている方などは、レンズを買い替えなくてもマウントアダプターだけ購入すれば最新のミラーレスカメラをすぐに使用することができます。
各メーカーのレンズマウントの特徴
それでは、いよいよ各カメラメーカーがどの様なマウントを使用しているかを見ていきましょう。
細分化するとレンズマウントはいくつもあるのですが、ここでは大多数方が使用する主なレンズマウントについて紹介します。
主なものとしては、次のとおりです。
SONY | Eマウント |
Canon | RFマウント、EFマウント、EF-Mマウント |
Nikon | Zマウント、Fマウント |
FUJIFILM | Xマウント |
OLYMPUS | マイクロフォーサース |
Panasonic | ライカLマウント、マイクロフォーサース |
特にCanonとNikonのレンズマウントは分かりずらいので、整理して解説します。
SONY Eマウント
SONYにはミラーレス一眼用の「Eマウント」と一眼レフ用の『Aマウント」の2種類のマウントがありますが、現在の主流はミラーレス一眼になっているため、「Aマウント」のレンズを使用する機会はほとんどないでしょう。
SONYは、2010年とカメラメーカーの中では早くにミラーレスカメラを開発しているため、「Eマウン」とのレンズが豊富に出揃っています。
TAMRONやSIGMAなどレンズメーカーが出しているサードパーティ製のレンズも充実しているため価格を抑えつつ目的に合ったレンズを探すことができるのがメリットです。
SONYはフルサイズとAPS-Cの2つのセンサーサイズからカメラを生産しており、同じEマウントでも、フルサイズ用とAPS-C用のラインナップを用意しています。
これらは同じEマウントになるので、例えば、APS-Cサイズのイメージセンサーを搭載した「ZV -E10」を持っていて新しいレンズが欲しくなったとします。この場合APS-C用のレンズでもフルサイズ用のレンズでもそのまま使用することができます。
ただし、注意しなくてはいけないのが、APS-C機にフルサイズ用のレンズを使用する場合は、レンズ重たくなってしまったり、価格が高くなる場合があるという点です。この先もフルサイズ機に乗り換える予定がないのであれば、まずはAPS-C用のレンズラインナップから探してみると良いでしょう。
Canon
Canonは、主に3つのマウントの種類があります。
なぜ3種類もマウントがあるのかというと、Canonは「EOS Kiss」「EOS M」など初心者向けのカメラから、プロが使うようなカメラまで幅広く生産してきました。そのため、それぞれの支持層で使われるカメラに最適なレンズを設計してきたこと、また、カメラの主流が一眼レフからミラーレスに移行していきたことによりマウントの数が多くなっていきました。
現在の主流はミラーレス一眼用の「RFマウント」になりつつありますが、未だに他のレンズマウントを使用する機会があるので、それぞれレンズマウントの特徴について解説していきます。
RFマウント
前述したように、カメラの主流はミラーレス一眼の「EOS R」シリーズに移行しつつあります。
「EOS R」シリーズでは、「EOS R6」などフルサイズ機をメインで生産してきましたが、ここ最近はAPS-C機の「EOS R7」などのモデルも生産されています。
RFマウントのレンズはフルサイズ機向けの「RFレンズ」とAPS-C機向けのレンズ「RF-Sレンズ」があり、SONYと同様にレンズマウントが同じであるためフルサイズ機、APS-C機どのカメラにも装着することが可能です。
RFマウントを選ぶ際に注意する点としては、レンズの種類が少ない点です。特にAPS-C用の「RF-Sレンズ」は生産が始まったばかりでほとんど選択肢がありません。
希望する焦点距離やF値のものがなかったり、値段がとても高価であり手が届かない場合があります。
また、サードパーティ製のレンズもないことから、せっかくフルサイズのミラーレス一眼を購入してもレンズをどうするか非常に悩ましいところです。
この問題を解決する一つの方法としては、前述したマウントアダブターを接続することで一眼レフ用の「EFレンズ」を使用することです。
Canonは一眼レフの黄金時代を築いてきた実績があるため、一眼レフ用の「EFレンズ」はサードパーティ製を含めて豊富に揃っています。これらをマウントアダプターで接続させることで、レンズの値段を抑えつつ希望に沿ったレンズを購入することができます。
例えば、「EOS R6」のカメラをもっていて、標準ズームの明るいレンズである24-70mm F2.8のレンズが欲しいとなった場合、RFレンズのラインナップから選ぶと「RF24-70mm F2.8 IS USM」を購入することとなり、30万円近くの費用がかかります。
一方で、サードパーティ製であるTAMRONのEFレンズ「SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2」とマウントアダプターを組み合わせると13万円近くに費用を抑えることができます。この場合はトータルの重量はそれぞれ100gほど重くなりますが、コストの面から見ると検討の余地はあるのではないでしょうか。
今後、RFマウントの種類も増えてくると思いますので、RFマウントのカメラを購入される場合は、値段を含めレンズ全体の構成をしっかりと検討することをおすすめします。
EFマウント
EFマウントはRFマウント以前の一眼レフ用に設計されたレンズマウントです。
EFマウントは細分化するとフルサイズ用のEFマウント、APS-C機用のEF-Sマウントがあります。
ここで注意が必要なのは、APS-C機用のレンズとして、SONYのEマウントには「Eレンズ」、CANONのRFマウントには「RF-Sレンズ」がありますが、これらのレンズはフルサイズ機とも互換性がありました。
しかし、Canonの「EF-Sマウント」のレンズについては、APS-C機の一眼レフにしか使用できず、フルサイズ機の一眼レフで使用したければレンズアダプターが必要となります。
「EFレンズ」を購入する前には、APS-C機用の「EF-Sレンズ」ではないかよく調べておきましょう。
EF-Mマウント
「EF-Sマウント」は、「EOS M200」などAPS-Cサイズのミラーレス一眼用レンズマウントとして使用されています。
ミラーレス一眼用のレンズマウントというと「RFマウント」が主流という話をお伝えしましたが、CANONは一眼レフからミラーレス一眼へシフトする際、2012年にまず入門モデルとしてAPS-Cサイズのミラーレス機を開発しました。
そして2018年、本格的にミラーレス一眼カメラを展開してするため、「RFマウント」を採用しました。
なぜ、EF-Mマウントを継承しなかったのかというと、「EF-Sマウント」は初心者向けに内径も小さく設計されているため上級者が使用するような大きなレンズを装着するには不向きなマウントでした。そのため、EF-Mマウントをそのまま「EOS R」シリーズに展開することは難しかったのです。
これからは、EOS Rシリーズが主流になっていくので、EOS Mシリーズのカメラを購入される方は少ないと思いますが、注意が必要しなければならないのは、ミラーレス機同士だからと言ってEOS Rシーリーズのカメラに「EF-Mマウント」のレンズは使用できないという点です。
現在EOS Mシリーズのカメラをお持ちの方は、レンズを含めて買い替えが必要となりますのでご注意ください。
Nikon
NikonもCanonと並んで、一眼レフの黄金世代を走っていた歴史のあるカメラメーカーです。
「D850」というカメラは、フルサイズ一眼レフカメラの代表格としてプロ・アマ問わず多くのカメラファンに愛されてきました。そんなNIKONもミラーレス化の流れに対応していくため2018年から新しいマウントを展開していくこととなりました。
現在、NIKONが採用しているレンズマウントは、ミラーレス一眼用の「Zマウント」と一眼レフ用の「Fマウント」になります。
Zマウント
Nikonのミラーレス一眼は「Zシリーズ」と呼ばれるため、「Z7」や「Z50」など製品名の頭に「Z」が付くのでレンズマウントを間違える心配はほとんどないでしょう。
Nikonはミラーレス一眼を展開していったタイミングが遅かったため、「Zレンズ」の種類が少なく、サードパーティ製のレンズもほとんどありません。
そのため、「Zレンズ」に希望する焦点レンズやF値のレンズがない場合や、予算に見合うレンズがない場合は、マウントアダプタを使用して「Fマウント」のレンズから選ぶこととなります。
例えば、Zマウントレンズ「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」を購入すると28万円近く必要になりますが、マウントアダプタとTAMRONのFマウントレンズ「SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2 」を組み合わせて購入すると14万円近くまで予算を下げることができます。
ただし、Nikonの場合は、Canonと比較するとレンズの価格も少し低くなっており、単焦点レンズも使い勝手の良い焦点距離やF値のものがあるので、Zマウントのレンズから選択した方が満足度は高いかもしれません。
Fマウント
Fマウントは一眼レフ用のレンズマウントです。
Nikonの一眼レフは歴史が長く、レンズの本数も豊富に揃っているのが特徴で、ミラーレス主流の流れがある中でも一眼レフを生産し続ける唯一のカメラメーカーです。
Nikonではフルサイズ機用のレンズをFXフォーマット、APS-C機用のレンズをDXフォーマットと呼んでいます。
これらのレンズは互換性があるため、レンズアダプターがなくてもそれぞれ使用することができます。
FUJIFILM Xマウント
FUJIFILMは、SONYに続いて比較的早くミラーレス一眼へとシフトし始めました。
他社のカメラメーカーと違い、APS-Cサイズ機のカメラを中心に生産していることから、レンズマウントはほとんど「Xマウント」1択となります。
FUJIFILMは他社のカメラメーカーと違い、APS-Cサイズ機にこだわった展開をしているため、このレンズはフルサイズ用なのか、APS-C用なのかということを考えなくて良いためシンプルで分かりやすいです。
FUJIFILMもレンズのラインナップが豊富で、サードパーティ製のレンズも充実しています。フルサイズ機と比較するとカメラ本体もレンズも値段を抑えることができるのが魅力です。
センサーサイズを大きくすることができないというハンデはありますが、FUJIFILM独自の色味を楽しみたい方に選ばられています。
OLYMPUS マイクロフォーサースマウント
OLYMPUSのカメラは現在OMデジタルソリューションズに引き継がれていますが、まだOLYMPUSという社名の方が馴染みが深いと思うので、OLUMPUSとして紹介します。
OLYMPUSはカメラの小型・軽量化を追求するとともに、画質にもこだわった優れたカメラを生産してきました。
「マイクロフォーサース」という独自規格のセンサーを採用しており、そのセンサーの規格にあった「マイクロフォーサースマウント」を採用しています。
このマイクロフォーサースマウントは、ミラーレスカメラ用のレンズマウントとして採用し、OLYMPUSだけでなくPanasonicのLIMIX Gシリーズとの互換性を持たせています。
OLYMPUSはミラーレスカメラをどこよりも早く開発してきたことから、レンズのラインナップも豊富に取り揃えています。
マイクロフォーサースというセンサーの規格は、フルサイズ、APS-Cに次いで小さいサイズとなるため、カメラ全体を小型・軽量化できるのが特徴です。
また、センサーサイズが小さいというハンデを独自の技術で克服し、逆に小さくて持ち運びやすいというメリットを活かしたカメラが人気を高めています。
Panasonic
Panasonicには、OLYMPUSと同じマイクロフォーサースマウントとフルサイズ用のライカLマウントの2種類があります。
マイクロフォーサース用のレンズやカメラをGシリーズ、フルサイズ用をSシリーズと呼んでいます。
マイクロフォーサースマウント
Panasonicはミラーレス一眼を展開していく際に、OLYMPUSと同じセンサー規格のカメラを開発していきました。
Panasonicのマイクロフォーサース機はシGFリーズのように見た目が可愛くシンプルに設計されているものが人気がありました。
最近ではGHシリーズのように動画性能を重視した本格思考のカメラを中心にシェアを伸ばしています。
ライカLマウント
Panasonicは、ミラーレス一眼の開発を続ける中で、写真撮影だけでなく動画撮影に応用する技術を導入していき、2019年にフルサイズモデルとしてSシリーズのカメラを販売しました。
現在では、Panasonicは動画に強いというイメージが浸透してきている印象があります。
これまでマイクロフォーサースマウントのレンズしか生産してこなかったため、フルサイズに対応するライカLマウントをPanasonic、ライカ、SIGMAの3社と共同開発しました。
レンズマウントの選び方
これまで各メーカーのレンズマウントについて紹介してきましたが、FUJIFILMとOLYMPUSを除くと、ミラーレス一眼用か一眼レフ用か、フルサイズ用かAPS-C用かでマウントやレンズのラインナップが異なることがわかってきたかと思います。
それでは、これから具体的にどのマウントを選んだらいいのか見ていきましょう。
カメラのセンサーサイズで選ぶ
まずは、カメラを使って何をしたいか、どこでよく使うかをイメージしましょう。
画質を重視するのか、重さや持ち運びやすさを重視するのか、撮影目的は何かなどで選択するカメラやそれに合ったレンズマウントが変わってきます。
画質にこだわって選ぶ場合
カメラの大きさは気にせず、とにかく画質にこだわりたいという方にはフルサイズ用のレンズマウントがあるカメラをお勧めします。
ここで価格を気にして最初はAPS-CサイズのカメラとAPS-C機用のレンズを選択すると、今後フルサイズへとステップアップしたいと考えた場合、カメラとレンズの両方とも買い替える必要が出てきます。
もし、予算が少ないという場合は、センサーサイズを落とすのではなく、カメラやレンズのグレードを落として検討してみると良いでしょう。
例えば、SONYの場合「α7Ⅳ」ではなく「α7Ⅲ」にするとか、レンズをメーカー純正ではなくサードパーティ製にするといった感じです。もちろん、両方を組み合わせるのもいいでしょう。
それだけセンサーサイズが大きいということは画質において有利な条件であるということです。
小型・軽量を重視する場合
小型・軽量で持ち運びやすさを重視する場合は、FUJIFILM、OLYMPUS、Panasonic Gシリーズの様なセンサーサイズが小さいカメラを選択すると良いでしょう。
FUJIFILMのXマウントもOLYMPUS、Panasonicのマイクロフォーサスマウントもレンズのラインナップが豊富にあり、初心者から上級者まで幅広い層に対応することができます。
センサーが小さいため、レンズの大きさも小さくすることができて、全体的にコンパクトにすることができます。
大きさだけでなく、予算の面でも少なくまとめることができるのも魅力です。
ただし、10万円以下で買えるレンズキットなどは画質面でいうと最新のスマートフォンと大きく変わらないのであまりお薦めしません。
せっかく高い買い物をするなら、スマートフォンとの違いを実感できるレベルのカメラを選んだ方が後悔は少ないでしょう。
動画撮影を重視する場合
手軽に本格的な動画撮影をしたいという方は、SONYの「ZV E-10」やNIKONの「Z30」などのカメラが候補になってくると思います。
これらカメラはAPS-Cサイズのセンサーとなるため、基本的にはEマウントのAPS-CフォーマットのレンズかZマウントのDXフォーマットのレンズと組み合わせて使うことになります。フルサイズ用のレンズを付けることもできますが、焦点距離や大きさなどのバランスが崩れるのであまりお薦めしません。
EマウントのAPS-Cフォーマットはレンズが豊富にあるため、撮影目的に合ったレンズを選ぶことができますが、NIKONのDXフォーマットはレンズが3つしかないため、撮影目的に合わせてレンズマウントを選択すると良いでしょう。
もっと本格的に動画撮影をやりたいと言う方は、フルサイズ機のSONY「α7sⅢ」や「α7Ⅳ」、Panasonic 「LUMIX S5 Ⅱ」などが候補になってくると思います。この辺りから価格が大きく跳ね上がるので、最初の選択肢として考える必要はあまりないでしょう。
選べるレンズの本数で選ぶ
どのセンサーサイズのカメラでいくか決まったら、次に考えるのはレンズをどうするかです。
まずは、レンズマウントごとのレンズの本数について数字で比較してみましょう。
レンズマウント | メーカー | メーカー純正 | サードパーティ製 |
Eマウント | Sony | 65 | 76 |
RFマウント | Canon | 33 | 0 |
EFマウント | Canon | 33 | 46 |
EF-Mマウント | Canon | 7 | 3 |
Zマウント | Nikon | 33 | 3 |
Fマウント | Nikon | 39 | 40 |
Xマウント | FUJIFILM | 37 | 52 |
マイクロフォーサース | OLYMPUS Panasonic | 61 | 5 |
ライカLマウント | Panasonic | 14 | 35 |
このように見ると、フルサイズセンサーを搭載したミラーレス一眼の購入を検討する場合、最も選べるレンズが多いのはSONYのEマウントであることがわかります。
CanonのRFマウントやNikonのZマウントについては、ほとんどがメーカー純正で本数も多くないため、希望する仕様のレンズが希望の価格帯でなければ、レンズ選びで大きなハンデがあります。
サードパーティ製のレンズがあるということは、純正レンズと同じ焦点距離やF値で合っても、価格を大きく下げて購入することができるからです。
純正レンズでないためオートフォーカスや手ぶれ補正などカメラの性能を十分に発揮することができない場合もありますが、それでもコストパーフォーマンスに優れたレンズがあることは大きなメリットです。
例えば、SONYのフルサイズ機に標準レンズ「24-70mm F2.8」が欲しいとなった場合、純正のレンズE 24-70mm F2.8 GM IIを選ぶと26万円ほどしますが、サードパーティ製のSIGMAのレンズ28-70mm F2.8 DG DN を選ぶと11万円と半値以下で買うことができます。
レンズマウントを選ぶ際には、サードパティ製のレンズがあるかどうかを判断材料として検討するといいでしょう。
まとめ
レンズマウントは、カメラとレンズの接合部の規格のことであり、メーカーごとさらにはセンサーサイズごとに異なることがご理解いただけたのではないでしょうか。
その上で、レンズマウントを選ぶ際の判断基準は、センサーサイズ、撮影目的、選べるレンズの多さ、マウントアダプターを使うかによります。
例えば、本格的な写真撮影をしたいけど予算があまりないのであれば、 SONYのカメラとEマウントのサードパティ製のカメラを組み合わせて使ってもいいでしょう。または、APS-Cでも十分と思えるのであればFUJIFILMのXマウントのレンズから選んでもいいと思います。
動画を始めたいのであれば、まずはSONYの「ZV E10」とEマウントの中からAPS-Cサイズ用レンズを選ぶといいでしょう。本格的な動画撮影をしたいのであれば、Eマウントのフルサイズ用レンズやPanasonicのLマウントから選ぶのもいいと思います。
カメラやレンズそれぞれに個性があり魅力があります。
”どうしてもこのカメラまたはレンズが使いたい”と思うものがあるのであれば、価格や選べるレンズの多さなどは特に気にする必要なないでしょう。
「自分がカメラを使ってどんなことがしたいのかを考えること」が一番重要なことであると私は考えます。
この記事が読者の方のカメラライフの一助になれば嬉しく思います。
ここまでの長文に最後までお付き合いいただきまありがとうございました。