カメラ・レンズ

【スマホと差がつく動画を撮りたい】初心者にも扱いやすいVlog用カメラの選び方

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家族と旅行に行った時や友達とキャンプをした時に、写真だけじゃなくて動画も撮りたいと思ったことはありませんか。 仕事でも動画配信やテレビ会議などで動画が撮れるカメラが欲しいと思っている方もいるのではないでしょうか。 そこで今回は、これから動画を初めてみようかなと思っている方がどのような基準でカメラを選んだら良いのか、具体的にどのカメラがおすすめなのかを解説していきます。 この記事を読んでいただくと、動画撮影に必要な機能を理解することができて、目的や予算に合ったカメラを探すことができるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。 この記事を書いている私は、カメラ歴10年以上、フォトマスター検定試験1級の資格を取得しているYOSHIです。 初心者の方がカメラを手にして写真を楽しむことができるように、カメラやレンズの話、撮影スキルなどについて紹介しています。

また、私のブログでは一眼カメラを買おうか迷っている人が、自分にはどんなカメラやレンズが合うのかという質問にお答えしていますので、気になる方はお問い合わせページからご連絡ください。

動画を撮るならVlogカメラから探そう

Vlogカメラとは

Vlogカメラ

引用:SONY

「Vlog」とは「video」+「blog」の略で、動画でライフスタイルや日常を発信するYouTubeのジャンルの一つです。 Vlogカメラの定義があるわけではありませんが、ざっくりと次のような機能があるカメラのことを言います。

  • ファインダーがない、ボタンが少ないなど動画撮影用に作りが簡素化されている
  • 4K動画やスローモーション動画が撮影できる
  • 手ぶれに強い
  • オートフォーカス性能がいい
  • 内部マイクの性能がいい
  • 電池の寿命が長い

Sonyの場合は、Vlogカメラとそうでないカメラを区別して販売していますが、他のカメラメーカーについては特に区分けされていないので、スペックを見て判断するしかありません。 GoProなどのアクションカメラやDJI Pocketのような小型カメラもVlogカメラというジャンルになるので、静止画より動画に寄ったカメラであればVlogカメラということになるようです。

動画撮影に必要な性能について

ここからは、動画撮影に必要な性能について解説していきます。 撮影の目的よってどこまで高い性能を求めるかが変わってきますので、カメラを選ぶ上での判断材料にしてください。

センサーサイズ

「センサー」とは、カメラに入ってきた光を受け取って電気信号に変換するもので、画質に影響を与えるとても重要な部品です。 このセンサーには大きさの規格があり、サイズが大きいほど色が鮮明になったり、背景をぼかして撮影することができます。 スマートフォンで使われているセンサーは1インチ(1型)よりも小さい、1/2.3型のサイズが使用されています。

ただし、センサーが大きいとカメラ自体も大きく重くなり、値段も高くなるためバランスが大切です。 とにかく手軽に動画を撮影したいということであれば1インチセンサーのカメラが画質、値段、操作性のバランスが取れているのでおすすめです。 スマートフォンと画質面で差別化を図るのが目的であれば、APS-Cもしくは35mmフルサイズのセンサーサイズを選んでおけば間違いありませんが、使いこなすにはカメラに関する知識も必要となってきます。 センサーの詳しい説明についてはこちらの記事を参考にしてください。

記録方式

解像度

動画の解像度にはハイビジョン、フルハイビジョン、4K、8Kなどの規格があり、最近のカメラは4K動画を撮れるのが当たり前になってきました。 4Kというのは、フルハイビジョン(FHD)の4倍の情報量を持っており、くっきりときめ細やかな映像のことを言います。 4Kは高解像度である反面情報量が多いため、記録するメモリの容量や早い処理速度が求められます。 最近ではスマートフォンでも4K動画が撮れますが、4Kで動画を撮っていたらあっという間にメモリがいっぱいになるだけでなく、データを送るのにとても時間がかかってしまうでしょう。 プロモーション動画の撮影などではない限り4K動画が撮影できれば動画性能としてはまず問題ないでしょう。

フレームレート

動画というのは、たくさんの静止画を連続したパラパラ漫画のように作られています。 フレームレートとは、1秒間に何コマの画像を並べるかというもので、一般的に映画は24枚、テレビは30枚の画像が使われています。 フレームレートで気にする点としては、4Kの解像度にしたときに何枚の動画が取れるかです。 ほとんどのカメラが4K30P(4Kで撮影した時に1秒30コマ)で撮影できますが、もっと滑らかな動画にしたりスローモンション撮影がしたい場合には、60Pや120Pなどの性能が必要となりますので、撮影目的に応じて選ぶと良いでしょう。 もう一つ注意が必要なのは、4Kで撮影された時に画面がクロップされるかどうかです。 クロップというのは、フレームを切り取られることで、動画撮影にすると写真で撮れる画角よりも狭くなってしまします。 クロップありの場合、画像が1.2〜1.5倍に拡大されることが多いのでカメラを選ぶ際には動画撮影時にクロップされるかどうかを必ずチェックしておきましょう。 クロップがあるカメラの場合は、あらかじめ画角を広く撮影できるレンズをつけるようにするといいいでしょう。

bit数

bit数については、動画で色編集をする人に必要な性能になりますが、編集をしない方は気にしなくても大丈夫です。 bit数はカメラの色の再現できる幅をいい、通常のカメラでは8bitが採用されていますが、より性能の高いカメラでは10 bitが採用されています。 これにより何が変わるかというと、この色を階調が滑らかになりより詳細な色を再現できるという訳ですが、正直8bitも10bitも視覚的に大きな違いは分かりません。 色編集にこだわりがある方は10bitを、それ以外の方は8bitのカメラを選べば問題ないでしょう。

手ぶれ補正

手ぶれ補正機能には「電子式」と「光学式」の2つの手法があります。 詳細について解説すると長くなりますが、簡単に説明すると動画撮影では電子式の手ぶれ補正が有利で、静止画撮影では光学式の手ぶれ補正が有利です。 もちろん両方の機能を備えているカメラの方がいいのですが、動画撮影をメインで撮られる方は、電子式の手ぶれ補正機能が搭載されているかどうかをチェックし、レビューを見たりや実機を触ってみるなどして性能を確認するといいでしょう。 SONYのVlogカメラには電子式手ぶれ補正機能である「アクティブ手ぶれ補正機能」が搭載されており、動画撮影時に画角が約1.2倍クロップされてしまうものの手ぶれ補正機能としては実用レベルで高い性能を発揮しています。 また、手ぶれを起こさずに撮影したいという方は、三脚やジンバルなどを使ってみるのもいいでしょう。

オートフォーカス

動画を撮影する場合は、素早く正確にピントを合わせ続ける性能が求められます。 最近のカメラには瞳オートフォーカスが標準で使用されており、ピント合わせは正確になってきましたが、 動く人物に対してピントを合わせ続けられるかはカメラにより差があります。 SONYの場合はリアルタイムAFやリアルタイムトラッキングという名称でオートフォーカス性能を表示しています。 どれくらいピントを素早く正確に合わせ続けれるかどうかをレビューや実機を触って確認するといいでしょう。

おすすめのVlogカメラ3選

ここからは、センサーサイズを基準に1iインチセンサー、APS-Cセンサー、35mmフルサイズセンサーの順におすすめするカメラを紹介していきます。

Sony ZV-1

SONY ZV-1

引用:SONY

特徴

1インチセンサーが採用されていて、APS-Cや35mmフルサイズセンサーほどのボケ感はありませんが、スマートフォンと比べると画質は良い方です。 レンズはカメラと一体型で焦点距離は24-70mmと標準的な倍率で広角から望遠まで画角を変えて撮影することができます。 手ぶれ補正には、光学式と電子式の両方が採用されているので、静止画でも動画でも手振れ補正は十分な効果があります。 ボタンやダイヤルが少なく、カメラに詳しくない人でも簡単に撮影することができます。 重さは294gと軽く、別売のシューティンググリップを使用することで、歩きながらの手持ち自撮りでも安定した動画を撮影できます。 予算は8万円程度で、三脚代わりにもなるシューティンググリップをつけると9万円くらいです。

こんな人におおすすめ

手持ち自撮りで撮影する機会が多い方 軽くて手ぶれ補正も強いので、シューティンググリップとセットで使うことで手軽に自撮り撮影ができます。 付属のウィンドスクリーンを付けることで、風切り音を抑えてクリアな音声を記録することができます。 コンパクトに持ち運べるサイズのカメラが欲しい方 旅行や登山などカメラを小さく軽くしたい方には、ポケットに入るくらいのちょうどいい大きさです。 レンズ交換や細かい設定が苦手な方 レンズが一体型になっているので、レンズを選ぶ必要はありませんし、設定もほとんどカメラに任せて撮影できます。 10万円以下と予算も高すぎないため、初心者でも手を出しやすい価格帯になっています。 動画だけじゃなくて写真もしたい方 光学式の手ぶれ補正機能も採用されているので、写真撮影でも手ぶれ補正が効きます。 オンライン会議や商品レビューで使用したい方 「背景ボケ切り替え」や「商品レビュー用設定」などのボタンが割り当てられており、USBケーブルでPCと繋ぐことでオンライン会議やライブ配信が可能です。

SONY ZV E-10

SONY ZV E-10

引用:SONY

特徴

APS-Cセンサーが採用されているので、背景を大きくぼかして撮影できたり、暗いシーンでも画質を落とさず撮影することができます。 レンズ交換式のため、F値が低いレンズにしてボケ感を強くしたり、望遠レンズにして運動会を撮影するなどシーンに合わせてレンズを選択することができます。 電子式の手ぶれ補正機能しかないため、動画での手振れには十分な効果を発揮しますが、静止画の撮影で特に暗いシーンでは手持ち撮影だと手ぶれが目立ちます。 重さは343gとレンズと合わせても500g前後の重さしかないため、手持ちの自撮り撮影をすることもできます。 光学式手振れ補正がない、ファインダーがないなど写真撮影するには物足りない部分もありますが、その分APS-Cセンサーの一眼カメラとしては安く、8万円程度で購入できます(カメラ本体のみ)。 広角レンズや単焦点レンズなどを別で購入すると1本あたりプラス6万〜7万円の予算が必要になるので、全体の予算は15万円くらいとなります。

こんな人におすすめ

予算を抑えつつ、高画質な動画撮影をしたい方 本体価格が8万円と本体価格も他のAPS-Cセンサーカメラ比べて安く、レンズもフルサイズ用レンズに比べると全体的に安くなっているため、カメラ単体とレンズ1本で15万円程度の予算で高画質で本格的な動画撮影を始めることができます。 レンズを交換して撮影したい方 一眼カメラの魅力はレンズを交換して使用できるということです。 広角や望遠レンズ、背景のボケ感を強くすることができる単焦点レンズなどシーンに合わせて選ぶことができます。 手持ち動画撮影で高画質な動画撮影をしたい方 本体の重量が343gで、レンズを付けても500g前後の重さになるので、手持ち動画撮影にも十分耐えられる重さです。 運動会で動画を撮影したい方 運動会で動画撮影をする場合、多くの人がハンディーカムなどビデオカメラを使用すると思いますが、センサーサイズの大きい一眼カメラを使うことでより高画質な動画を撮影することができます。 動画撮影で望遠レンズを使用する機会は多くないので、中古レンズを購入するか、GOOPASSなどカメラ・レンズのレンタルサービスを利用することをおすすめします。

おすすめのレンズ

SONY E 10-18mm  F4 OSS

アクティブ手ぶれ補正を使用して動画撮影をする場合、画角がクロップされて狭くなるので、広角で使えるズームレンズがおすすめです。

自撮り撮影でも撮影者以外の人物を広く写せるくらい広い画角で撮影が可能です。 SONY純正のレンズのためアクティブ手ぶれ補正の効きが良いことも特徴です。 SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN(SONY Eマウント) 広角だけじゃやなくて望遠側でも撮りたいという方におすすめのレンズです。 写真も撮る場合方ですと、望遠側まで使えた方が使い勝手がいいのでおすすめします。 SONY純正のレンズではないのでアクティブ手ぶれ補正の効きは少し下がりますが、F2.8の明るいレンズで画質も良く、レビューの評価も高いです。 SONY E 35mm F1.8 OSS 焦点距離35mmなので、見た目の画角に近いため使用頻度が多い単焦点レンズになります。 F1.8の明るいレンズのため、背景のボケ感を強く出すことができます。 手ぶれが発生しにくい明るい場所での撮影であれば静止画撮影としても十分高画質な写真を撮ることができます。

LUMIX DC-S5M2

LUMIX D C ~S5M2

引用:Panasonic

特徴

35mmフルサイズセンサーが採用されているので、最高レベルの画質で撮影できます。 最大6.5段の光学式でブレ補正とアクティブISという手ぶれ補正機能が使用されていて、ジンバルがなくても手持ち撮影で十分に手ブレが抑えられます。 動画性能は4K60Pで10bitで撮影できるため、本格的に動画の編集をやってみたい方には十分満足できる性能です。 Lumixでは初めて像面位相差AFを採用がされ、動画撮影時のオートフォーカス性能が早くて正確になってます。 Panasonic純正のレンズ以外にもSIGMAやライカなど高い性能を持ったの幅広いレンズを選ぶことができます。 カメラ単体のみで23万円程度と同等程度の性能を持ったカメラと比べると圧倒的なコストパフォーマンスを実現しています。

こんな人におすすめ

本格的に動画撮影を始めたいと考えている方 センサーサイズ、手ぶれ補正機能、オートフォーカス性能、動画性能どれをとっても高い水準のカメラとなっているので、これから動画編集をやってみたいと考えている方にも十分満足のいく性能となっています。 フルサイズセンサーには憧れるけどどのカメラがいいか迷っている方 フルサイズセンサーカメラで動画性能の高いカメラを選ぶと30万円以上の予算が必要になることが多いですが、S5M2であれば23万円程度で購入できるだけでなく、SIGMAなどメーカー純正以外のレンズからも選ぶことができるため、トータルコストを下げつつ高いパフォーマンスを発揮することができます。 動画撮影だけじゃやなくて写真撮影もしたい方 S5M2にはファインダーが採用されており、高い手ぶれ補正機能と早くて正確なオートフォーカス性能があるため写真撮影にも対応できるオールインワンのカメラとなっています。

おすすめのレンズ

SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN 動画も静止画も両方に対応できるS5M2だからこそ、標準ズームレンズが1本あればほとんどのシーンに対応することができます。 メーカー純正のレンズではありませんが、描写性能は素晴らしくオートフォーカスや手ぶれ補正機能も十分に発揮できるのに、純正レンズに比べると半分くらいの予算で購入できます。 Lumix s 18mm F1.8 動画撮影の場合、クロップされることも計算して広角のレンズが欲しくなることがあります。 F1.8と明るいレンズのため、暗い場所でも画質を落とすことなく撮影することができます。 静止画で使用する場合には星空などを撮るのに最適なレンズになります。

まとめ

今回は、動画を中心としたカメラの性能について解説と、センサーサイズ別におすすめのカメラを紹介させていただきました。 もちろん、読者の方それぞれ動画を撮りたい目的が違うと思いますので、今回紹介したカメラ以外のも動画撮影にあったカメラはたくさんあります。 スポーツで臨場感のある動画を撮りたいのであればGoProのようなアクションカメラがあっているでしょうし、テレビ会議の移りをPCのカメラより良くしたいのであればZV-1で十分だと思います。 今回の記事が皆さんのカメラやレンズを選ぶ上で参考になれば嬉しく思います。 最後までご覧いただきありがとうございました。

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