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【望遠撮影におすすめ】SONY α6700とおすすめレンズ5選

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スポーツ撮影や動物、飛行機やモータースポーツなどの望遠撮影をしてみたいと考えている方の中には、「APS-Cサイズのカメラってどうなの」と気になっている方もいるのではないでしょうか。

APS-Cサイズのカメラは、イメージセンサーが小さい分、撮影倍率がフルサイズの1.5倍になるため”望遠撮影に向いている”という特徴や小型・軽量で、予算も抑えられるため、フルサイズよりもAPS-Cサイズを選択肢に入れている方も多くいらっしゃいます。

そこで、今回は、APS-Cサイズのミラーレスカメラの中から望遠撮影に最適なカメラとして、2023年に発売されたSONYのα6700というカメラと、おすすめの望遠レンズを予算や焦点距離別に5本ご紹介いたします。

この記事を読んでいただけると、なぜα6700が望遠撮影に最適なカメラなのかを理解できるようになり、あなたが撮りたいと思っている被写体に最適なレンズが見つかりますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

この記事を書いている私は、カメラ歴10年以上、フォトマスター検定試験1級の資格を取得しているYOSHIです。 初心者の方がカメラを手にして写真を楽しむことができるように、カメラやレンズの話、撮影スキルなどについて紹介しています。

また、私のブログではコンデジや一眼カメラを買おうか迷っている人が、自分にはどんなカメラやレンズが合うのかという質問にお答えしていますので、気になる方はお問い合わせページからご連絡ください。

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小型・軽量の次世代プレミアム:α6700

 

まずはじめに、α6700がどんなカメラなのかをざっくりと紹介します。

α6700は、2023年7月28日にSONYから発売された、最新のAPS-Cサイズのミラーレス一眼カメラで、2019年11月に発売されたα6600の後継機にあたり、APS-Cサイズのフラッグシップモデルとして位置付けされています。

静止画性能と動画性能がバランスよく搭載されたハイブリットなカメラで、前作のα6600からAF性能や色味のプリセットなども大幅に進化した「次世代プレミアム」というに相応しいカメラとなっています。

AIプロセシングユニットによる高精細で素早いAF性能

「SONYのカメラはAF性能が優れている」とよく言われます。

その中でも、α6700は、フルサイズの上位機種と同じ「BIONZ XR」という画像処理エンジンと「AIプロセシングユニット」というAIによる被写体認識機能により、最高クラスのAF性能を持っています。

A Iプロセシングユニットとは、人物の骨格や姿勢などの詳細な情報により頭部の位置をより高精度に認識するため、たとえばカメラに背を向けた人物を捉えたり、マスクなどで顔が見えないシーンでも人物の頭部を認識し続けることができます。

この機能により、アメリカンフットボールやモーターサイクルのようにヘルメットをかぶっている場合や、接触プレーで顔が隠れてしまっている場合でも、頭部を認識して粘り強くピントを合わせ続けてくれます。

手持ち望遠撮影に適した強力な手ぶれ補正機能

手ぶれ補正機能は手持ち望遠撮影では必須の機能になります。

α6700は、静止画に強い5軸5段の光学式手ぶれ補正と、動画に強い「アクティブ手ぶれ補正」という電子手ぶれ補正の両方が搭載されているので、写真と動画を切り替えて撮影したいという方にも最適なカメラです。

SONYのカメラは、電子手ぶれ補正の評判が良く、特にアクティブ手ぶれ補正を搭載しているカメラでは、手持ち撮影する場合でもジンバルに載せたかのような揺れの少ない動画を撮影することができます。

アクティブ手ぶれ補正とは動画撮影時の手ぶれを抑える機能で、あらかじめ狭い画角を撮影範囲にして、手ぶれして画面がズレた分を余白の画角で補うという機能になります。

この機能は2020年に発売されたα7sⅢから採用されており、今では動画撮影に欠かせない機能の一つとなっています。

アクティブ手ぶれ補正の効果を最大限に発揮するためには、SONYの純正レンズを使うことが推奨されていますが、サードパーディレンズでも十分な手ぶれ補正効果を感じることができます。

観客席からスポーツ観戦する場合や、駅のホームから電車を撮影する場合など、三脚の使用を制限されるシーンにおいてα6700の手ぶれ補正機能は高い効果を発揮します。

APS-Cサイズのセンサーを使用するメリット

APS-Cサイズのα6700を使うことで得られるメリットには、撮影倍率が高くなることAPS-C専用レンズから選ぶべることなどがあります。

フルサイズセンサーとAPS-Cセンサーの違いについては、こちらのサイトで詳しく解説されています。

》》“フルサイズセンサー”と“APS-Cセンサー”の違いとは?

撮影倍率が高い

APS-Cサイズは、フルサイズと比較してセンサーサイズが小さい分、画質としては不利にはなりますが、焦点距離はフルサイズの1.5倍伸びるので、より遠くの被写体を捉えることができます。

例えば、FE 70-200mm F4 G OSSというレンズを使って撮影する場合、フルサイズのカメラであればそのままの焦点距離で70mmから200mmまで画角になりますが、APS-Cサイズのカメラで使用すると、105mmから300mmの画角でより高い倍率で撮影することができます。

α7シリーズなどフルサイズのカメラに搭載されている「APS-C/Super35mm」というモードを使うことで、APS-Cサイズにクロップして撮影することも可能ですが、クロップにより画素数が低下するというデメリットもあるので、画質を落としたくない場合は、最初からAPS-Cサイズのカメラを使用した方が効率がいいです。

レンズの選択肢が増える

SONYのミラーレス一眼カメラは、フルサイズとAPS-Cサイズのカメラ共通で使用できる「Eマウント」が採用されています。

Eマウントのレンズは、さらに分類するとフルサイズの画角で使用する「FEレンズ」とAPS-Cサイズの画角で使用する「Eレンズ」に分かれます。

「FEレンズ」はフルサイズの画角をカバーできるため、APS-Cサイズのカメラでも問題なく使用できますが、「Eレンズ」はAPS-Cサイズの画角をカバーするように設計されているため、フルサイズのカメラで使用した場合、上記の「APS-C/Super35mm」のように画像がクロップされてしまいます。

つまり、APS-Cサイズのカメラを使用することで、「FEレンズ」と「Eレンズ」両方のラインナップから選ぶことができるため、選択肢が増えるというメリットがあります。

編集の幅が広がる動画性能

α6700は「動画にも強い」と言われます。

その理由は、先ほどご紹介した、AIプロセッシングユニットによる高いAF性能やアクティブ手ぶれ補正などの手ぶれ補正機能が高いことがありますが、それに加えて、動画のスローモーション撮影色味の編集域が広いことにあります。

4K120P(6Kオーバーサンプリング)

4K120Pというのは、動画撮影時に4Kの高画質で撮影できて、最大で1秒間に120枚のフレームで構成できるというものです。

このフレーム数が多ければ多いほど滑らかな動画になるというもので、APS-Cサイズのカメラで4K120Pで撮影できるのは他のメーカーを含めてもSONYのα6700FX30のみとなります。

4K120Pで撮影した場合、画角が約38%クロップされますが、最大で5倍のスローモーション動画を4K画像で撮影することができます。

これにより、スポーツでは決定的なシーンを、野鳥撮影では撮りの羽の動きをドラマのようにスローモーションで鮮明に撮影することが可能になります。

4:2:2 10bitのカラーサンプル

α6700は、ラーグレーディングという動画の色味を編集するクリエイターにも人気のあるカメラです。

4:2:2 10bitというのは、撮影した時の色情報をどれだけ残した状態で記録でき、細かく色を表現できるかを表したものです。

カラーグレーディングを行うときに、8bitで撮影するか、10bitで撮影するかによって階調が大きく違い、10bitで撮影することで夕焼け空などグラデーションのある背景の場合、色の変化をより滑らかに表現できます。

SONYでは、多くの動画用カメラで4:2:2 10bitのカラーサンプルが採用されていて、α6700が動画にも強いと言われる理由の一つに色味の編集域が広いという特徴があります。

おすすめの望遠レンズ5選

ここまでは、α6700が望遠撮影に向いている理由や静止画や動画の性能について見てきました。

ここからは、このα6700を使って望遠撮影を楽しむために、おすすめの望遠レンズを価格の安い順に5本ご紹介していきます。

TAMRON 70-300mm F/4.5-6.3 Di Ⅲ RXD

TAMRON 70-300mm F/4.5-6.3 Di Ⅲ RXDは、2020年9月にTAMRON発売された、サードパーティレンズです。

フルサイズにも対応しており、APS-Cサイズで使用した場合105mmから450mmまでの望遠撮影を楽しむことができます。

望遠レンズとしては最も軽い545gという重さで、小型・軽量のAPS-Cサイズのカメラとの相性は抜群です。

レンズ内手ぶれ補正が入っていないので、シャッタースピード遅くなる暗いシーンでは三脚が必要になります。

望遠ズームレンズとしては最安値に近い価格になるため、最初の1本として選択肢に入れておきたいレンズになります。

キレのある解像感までとはいきませんが、オートフォーカスも早いので運動会などでも十分に活用できるレベルのレンズとなっています。

価格は、2024年5月時点で約55,000円となっています。

SONY E 70-350mm f4.5-6.3 G OSS

 SONY E 70-350mm f4.5-6.3 G OSSは、2019年にSONYから発売されたAPS-C専用のEレンズで、焦点距離は70mmから350mm(35mm換算すると105mmから525mm)までの望遠撮影ができるレンズとなります。

APS-C専用のため、フルサイズカメラで使用する場合は、画角がAPS-Cサイズにクロップされてしまいますが、α6700などAPS-Cサイズのカメラで使用する分には、センサー全域をしっかりとカバーした写真を撮ることができます。

高い描写力を持ったレンズの証である「Gレンズ」というランクのレンズであり、キットレンズよりも高画質な写真を撮ってみたいという方におすすめの望遠レンズです。

「OSS」と表記されているように、レンズ内手ぶれ補正機能が搭載されているため、手持ち撮影が必要なスポーツ観戦などのシーンに役立つレンズになります。

SONY純正レンズのため動画用の電子手ぶれ補正が効きやすいという特徴もあるので、動画も静止画も両方撮りたいという方におすすめのレンズです。

価格は、2024年5月時点で約100,000円となっています。

TAMRON 70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2

70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2は、2023年9月にTAMRON発売された、サードパーティレンズです。

フルサイズにも対応しており、APS-Cサイズで使用した場合105mmから270mmまでの望遠撮影を楽しむことができます。

特徴は、ズーム全域で開放F2.8の明るさで撮影できるという点です。

開放F値を低く設定して撮影することで、暗いシーンでも手ブレを抑えることができたり、背景を大きくぼかせるなどのメリットがあります。

SONY純正のFE 70-200mm F2.8 GM OSS IIという似たような焦点距離のレンズと比較した場合、価格を半分以下に抑えることができるコストパフォーマンスに優れたレンズになります。

このレンズは、前作の70-180mm F/2.8 Di III VXDから手ぶれ補正機能が加わったことで、手持ち撮影が必要な室内競技やコンサートなどの薄暗いシーンでの手持ち撮影に向いているレンズです。

価格は、2024年5月時点で約140,000円となっています。

前作の70-180mm F/2.8 Di III VXDであれば、約105,000円で購入できるので、最新のレンズにこだわりがなければ、こちらのレンズもおすすめです。

SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG DN OS | Sports

150-600mm F5-6.3 DG DN OS | Sportsは、2021年8月にSIGMA発売された、サードパーティレンズです。

フルサイズにも対応しており、APS-Cサイズで使用した場合225mmから900mmまでの超望遠撮影を楽しむことができます。

SIGMAのレンズの中でも、スポーツラインに位置付けされる、光学性能や運動性能が高いレンズとなっています。

特徴は、最大900mmの超望遠撮影が可能であるという点です。

サッカーやラグビーなど広いフィールドでも選手をアップして撮影する場合航空ショーなど撮影シーンでも遠くの被写体を引きつけて撮影することができます。

ステッピングモーターが採用され、素早く静かなオートフォーカスと動体への高い追従性を両立しており、約4段分のレンズ内手ぶれ補正機能も搭載されています。

価格は、2024年5月時点で約150,000円となっています。

SONY FE 70-200mm F4 Macro G OSS II

FE 70-200mm F4 Macro G OSS IIは、2023年7月にα6700と同時に発売されたフルサイズ用のEFレンズです。

フルサイズにも対応しており、APS-Cサイズで使用した場合135mmから300mmまでの望遠撮影を楽しむことができます。

全ズーム域でF4の明るさで撮影できて、開放から「Gレンズ」ならでは解像感の高い写真を撮影できます。

長さ149mm、重さ749mmと小型・軽量化を実現しており、α6700との相性も抜群です。

前作のFE 70-200mm F4 G OSSから、新たに0.5倍のハーフマクロ撮影が可能になり、花や昆虫などの小さいものを高倍率で撮影することができます。

レンズ内手ぶれ補正も搭載されており、SONY純正レンズのため動画用の電子手ぶれ補正も効きやすいというメリットがあるので、静止画も動画も撮影したいという方にもおすすめです。

価格は、2024年5月時点で約205,000円となっています。

前作のFE 70-200mm F4 G OSSであれば、約140,000円で購入できるので、マクロ撮影にこだわりがなければ、こちらのレンズもおすすめです。

まとめ

α6700は、静止画・動画ともに高い性能をバランスよく備えたハイブリットなカメラです。

APS-Cという小型・軽量を活かした設計でありながら、フルサイズと比較して焦点距離が1.5倍長くなるため、望遠撮影にも最適です。

レンズは、フルサイズ用のレンズからAPS-C専用のレンズまで選ぶことができて、かつSIGMAやTAMRONなどサードパーティ製のレンズも充実しているので、選択の幅が広いという特徴もあります。

今回は、α6700に最適な望遠レンズを5本ご紹介させていただきました。

もちろん、望遠撮影だけでなく、広角レンズや標準レンズも充実しているので、α6700一台で色々な楽しみ方を見つけていただければと思います。

 

それでは、今回の記事が皆様のお役に立てれば嬉しく思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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